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[業界研究] ソフトウエア・インターネット

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概要

ソフトウエア・情報処理業界は、「効率的に仕事を進めたい」、「消費者とのコミュニケーションをスムーズにしたい」など、企業経営に関わる悩みや課題を解決するべく、システムやソフトウエアを開発・販売する。ネット関連技術業界は、ユーザーにとって便利で楽しいコンテンツやサービスを企画・提供する。

ソフトウエア・情報処理業界

企業から依頼され、システムやソフトウエアを提供する

今や、企業での仕事も、コンピューターなしでは考えられない。画面に沿って入力すれば書類ができたり、手続きができたりするのは、便利なシステムやソフトウエアがあるからこそ。クライアントである企業から依頼され、効率的に仕事ができるよう、また関係者がすぐに同じ情報を得られるようシステムやソフトウエアを企画・設計したり、プログラミング言語を使って開発したりするのがこの業界の主な仕事だ。

業界の構造は「ピラミッド型」

業界の仕組みは「ピラミッド型」と言われる。大規模な情報システムの企画から開発・運用までを一手に請け負う「システムインテグレーター」を頂点とし、ソフトウエア分野は「ソフトウエア開発」企業へ、計算処理やデータ入力は「情報処理サービス」会社へ、というように、得意分野ごとに中小企業が業務を分担して、最終的に大規模な情報システムができ上がる仕組みになっているからだ。とはいえ、規模の小さな企業の立場が必ずしも弱いというわけではなく、専門分野での専門ノウハウとスキルを評価されている企業も多い。

震災の影響は想定よりも小さく、今後も市場は成長が見込まれる

2010年の国内ソフトウエア市場規模は2兆1,337億円、前年比5.4%の成長率となり復調したものの、震災の影響から2012年は再びマイナスに転じるとIT専門の調査会社は予測している。ただし、前年比0.5%減と、震災直後の想定よりも大幅に上方修正。ソフトウエア市場に与えた影響は思った以上に小さかったようだ。震災後の復興に必要な対策ソフトの支出や、グローバル対応のための新たな支出が歯止めになったとみられる。この上方修正を受け、今後も2015年まではプラスの成長率が続くとされている。

スマートフォン、タブレットの急成長にともなうアプリ需要に期待

米国のIT調査会社によれば、2011年の世界スマートフォン市場予測は前年から55%増加し、4億7,200万台になる見通し。今後も増加の一途を辿り、2015年には10億台弱に達すると見込む。日本ではこれまで、着メロ・着うたやカメラ、電子マネーなど多機能搭載の携帯電話が独自に発展してきた(ガラパゴス・ケータイ、フィーチャーフォン)が、タッチパネルを搭載し、性能も向上したスマートフォンへの買い替えが目立つ。国内におけるスマートフォン市場の拡大は今後も続くと見られ、2015年までには契約数がガラケーを越えると予測。この傾向を受け、ソフトウエア会社は新たなソフトウエアやアプリケーションの開発に余念がない。また、タブレット端末も米国では2012年に販売が倍増するなど急成長。電子書籍やビジネスシーンで使用される機会が増え、こちらも多様なアプリ需要が期待される。

業界関連用語

●シンクライアント
ソフトウエアなどの管理はサーバーで一元管理し、企業で社員一人ひとりが使うパソコンの機能を最低限にするシステム環境のこと。社員一人ひとりのパソコンが高機能になり、ソフトウエアのバージョンアップやメンテナンスにお金がかかることから、コストを削減しようと考えられた。

●SaaS(Software as a Service)
高額のソフトウエアを買うのではなく、必要なときに、必要な機能のみを使い、使った分だけお金を払うサービス型ソフトウエアのこと。このサービスの市場規模は年々拡大し、2014年には2,119億円規模になるともいわれている。

●SOA(service-oriented architecture)
OSや開発言語が違うシステムやソフトウエアを、自由に組み合わせて新しいシステムやソフトウエアをつくろうとする考え方。これまではOSや開発言語が違うと組み合わせることができなかったが、今後は環境が違っても組み合わせられるように企画、設計するべきだという考え方が広まり始めた。

●オフショア開発
システムやソフトウエアの開発、情報処理業務を、海外企業に委託すること。中国やベトナム、インド、ロシアやカナダなどに委託することが増えている。

●BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング
総務人事経理、コールセンター、システム開発など、業務の一部を、外部の専門企業に任せること。ソフトウエア・情報処理業界がシステム開発や情報処理業務を請け負うケースも多い。

どんな仕事があるの?

システムエンジニア
営業、IT、人事会計など、業務に使うコンピュータシステムやソフトウエアを企画し、コンピュータ言語による開発や導入を提案・管理する。文理問わず採用を行っていることが多い。経験を経て、プロジェクトマネジャーになるケースが多い。

プログラマー
プログラミング言語を使いこなして、実際にシステムを開発する。

ネットワークエンジニア
コンピュータをつなぎ、情報をスムーズにやりとりできるネットワークをつくりあげる。

営業
クライアントの要望や課題を聞き出し、その要望を叶える情報システムを提案・販売する。セールスエンジニアシステムエンジニアとチームで仕事をすることが多い。

セールスエンジニア
クライアントの要望や課題を聞き出し、その要望を叶えるソフトウエアや周辺機器の詳しい情報を提供する。営業システムエンジニアとチームで仕事をすることが多い。

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ネット関連技術業界

消費者にとって魅力的なコンテンツを提供する

インターネットができる電化製品が開発されているなど、新しいメディアとして定着したインターネット。ネットワーク環境が発達したこともあり、さまざまな情報だけではなく、画質の高いオンラインゲーム、音楽や動画配信など、コンテンツの種類が増えている。このようなコンテンツを企画し、制作するのがネット関連業界の主な仕事だ。

インターネット広告の伸びが順調

テレビと同じく、インターネットコンテンツはほとんどが無料。そのため、ネット関連企業は、企業から依頼されるコンテンツ内広告やマーケティングなどで利益を出している。たとえば、ファッション通販サイトにはおしゃれ好きなユーザーが集まるため、広告を出すアパレル企業にとっては、広告効果が期待できる。このような背景から、ネット広告の市場規模は今や新聞を抜いて2011年には8,062億円(前年比4.1%増)となった。全般的にはPC広告よりモバイル広告の、またバナーなどのディスプレイ広告に比べて検索連動型広告の伸び率が高い。

コミュニティサイトが注目されるほか、新サービスも続々

ユーザーが日記や写真を公開できるソーシャル・ネットワーキング・サービス(詳細は、業界関連用語参照)やブログもすっかり定着。最近は企業がWebマーケティングの目的で開設するSNSやブログ(ビジネスブログと呼ばれる)も当たり前となりつつある。中でも最近利用者が急増しているのは140字という制限内で今起こっていること、感じていることなどをつぶやく「ツイッター」、元々はアメリカの学生専用SNSだった「フェイスブック」などだ。

業界関連用語

●HTML5
HTML言語として10年以上ぶりにバージョンアップされたのがHTML5。オフラインでもWebサイトのデータ閲覧が可能になり、動画や音声データの公開がより便利になるなど新しい要素が数多く追加される。パソコン向けのウェブという領域を超え、スマートフォン、テレビなど、さまざまなコンピューター・デバイスのアプリケーション開発のプラットフォームになる可能性が期待される。正式な勧告は2014年を目指している。

●SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)
サイトに参加するユーザーが互いに情報交換をしたり、日記や写真を公開したりするなど、親睦を深めるコミュニティサイト。

●CMS(コンテンツマネジメントシステム)
ウェブサイトのコンテンツ管理を支援するシステムのこと。ブログはHTMLやCSSといったプログラミング言語の知識がなくても、テキストを入力するだけで簡単にウェブページを作ることができるので、CMSの一種と捉えられている。

どんな仕事があるの?

●プランナー
新しいコンテンツを企画したり、「もっと便利に」「もっと使いやすく」など改善するためのプランを立てる。

●法人営業
広告主である企業に効果的な広告プランを提案したり、法人向けのインターネットサービスがある場合は、その効果的な使い方やサービスを案内・販売する。

マーケティング
ユーザーをさらに増やすために調査をしたり、さまざまなメディアを使ってサイトの知名度を高める。

●ウェブエンジニア
ユーザーがサイトを快適に操作できるように、ウェブ技術を使ってネットワークやシステム、アプリケーションを整える。

●ウェブデザイナー
サイトや広告を、ウェブのプログラミング言語や技術を使ってデザインする。