大学では経済学と経営学を勉強していました。国際経済関連のゼミに入っていたこともあり、かねてより海外留学に興味があり、交換留学生としてハンガリーの大学に留学。ヨーロッパの比較経済を学びました。

本来であれば、1年間留学する予定だったのですが、コロナ禍の影響で期間が短縮。半年ほどで帰国することになりました。帰国したのが大学3年の終わり頃。まさに就職活動が本格的にスタートするタイミングでした。当初は秋に帰国してから就活を始める予定だったので、それまでは特に就活準備をしていませんでした。いきなり就活本番に突入ということになりました。

経済学の知識が生かせることや留学で培った語学力が活用できることを条件に、商社やインフラ系の企業を見ていましたが、大学4年の冬になっても、なかなか納得できる企業に出会うことができませんでした。そんなときに出会ったのがビジネスガイド社です。留学経験者向けの就職イベントでのことでした。

日本で最大規模のB to B（Business to Business＝企業間取引）の見本市を運営していて、出版事業と見本市事業の両輪でギフトマーケットにおける新たな市場価値の創造に努めていることや、業界ではトップクラスの実績を誇っている歴史ある企業であること、日本企業と海外の企業との架け橋となって語学力を生かしながらビジネスができることにとても魅力を感じました。それに、高校時代に文化祭の実行委員などを経験していたこともあって、イベント運営自体にも興味がありました。就職イベントの会場で、担当者の方に詳しくお話を聞けばきくほど、「この会社で働きたい！」との思いが強くなりました。

入社して1年目は、ギフト流通専門誌『月刊ぎふと PREMIUM』の編集部に配属され、雑誌編集の業務を担当しました。ビジネスガイド社の出版事業は50年以上の歴史があり、見本市事業と合わせて会社の屋台骨を支えています。

編集部では、雑誌の企画を考え、最新情報を掲載したい企業の取材を行い、記事を執筆し編集して、1冊に仕上げていきます。その過程で、ギフトマーケット市場のこと、業界のトレンド、多種多様な企業の理解を深めることができました。

営業部署に異動したのは2年目からで、現在は、春と秋、年に2回開催される「東京インターナショナル・ギフト・ショー」に出展される企業に対する営業活動を行っています。「東京インターナショナル・ギフト・ショー」は、90回以上の開催実績を誇る見本市で、2023年秋に開催された第96回展示会では総出展社数約3000社、総来場者数約21万人の実績を残しています。

私自身は、「東京インターナショナル・ギフト・ショー」と同時開催される「東京インターナショナル・ギフト・ショー LIFE×DESIGN」において、主にサウナ、グランピング・アウトドア、町工場、日本ブランドフェアを担当し、出展営業とサポートを行っています。

担当しているのは年間100社程、その内海外企業は約30社です。国内企業は、リピーターの企業が多いので、前回の成果を振り返りながら、次回の出展エリアやPR方法などの戦略を提案します。もちろん新規に出展される企業もいらっしゃるので、そうような企業には出展されるプロダクトを確認し、どのようなバイヤーにアピールしたいのかをヒアリングしながら出展計画をご提案します。

その業務に加え、ギフト・ショーに来場して買い付けをしたいと考えている海外バイヤーの誘致活動なども実施しています。海外企業とのやりとりはメールが多いですが、必要に応じて電話やWEB会議なども実施し、展示会当日は通訳業務を担ったりすることもあります。ビジネスガイド社には、英語、中国語、フランス語など、さまざまな言語に精通した人がいますが、私の場合は日常的に英語を使って海外の取引先とコミュニケーションを取っています。

現在、私が所属する部署のメンバーは5人です。30代後半の上司と、20〜30代のメンバー4人。若い世代が思う存分活躍できる風通しの良い職場です。若手でも遠慮することなく何でも話すことができて、上司にも相談しやすい環境です。

実は、つい最近のことですが、自分の提案でフィンランドに出張させていただきました。仕事の関係で海外出張をする機会はありますが、担当する国が決まっており、今回のようなフィンランド出張はレアケースです。近年、日本でもサウナが大きなブームになっていますが、自分の担当であるサウナフェアをさらに拡大するために、現地視察を社長に直訴してチャンスをいただきました。

視察には日本のサウナ事業者や関連プロダクトを扱っている企業も参加されていたので、そういった企業とコネクションもでき、帰国後にサウナフェアに誘致することに成功しました。現地を視察することで、サウナ文化に対する理解も深まり、関連企業との取引もスタートできたので、実りの多い出張となりました。

私たちの仕事の目的は、出展社とバイヤーをつなぎ、ギフト・ショーを通じて新たな市場価値を生み出すことです。展示会後に「ビジネスが拡大した」という喜びの声を出展社からうかがったとき、自分たちの仕事がビジネスの架け橋となっていることが実感でき、大きなやりがいを感じます。

もちろん、そのための苦労もたくさんあります。担当企業の情報をアップデートすることや、業界の最新トレンドにキャッチアップするため、情報感度は常に高くしておく必要があります。語学の強化も必要です。留学で身につけた実践的な会話力に加えて、ビジネス現場で必要とされるさまざま専門用語を学ぶ必要があります。それに、業務では国内営業と海外営業を同時並行で担当するので、それぞれの業務にかける時間配分にも配慮する必要があります。

それでも、ビジネスガイド社での仕事は魅力がたくさんあります。日本最大級の展示会を運営しているので、多種多様な企業との出会いがあり、専門知識や業界知識を深められるばかりでなく、とても幅広い人脈を築くことができます。ぜひ、私たちと一緒に、日本企業と海外企業の架け橋となって、新たなビジネスを生み出しましょう！