海外インターンシップについて
海外インターンシップは、グローバル就職の足がかりとして非常に有効です。
しかし、日本と海外とではインターンシップの種類やプログラムの内容、期間などが大きく異なります。
そこで今回は、海外インターンシップについて徹底解説!種類や探し方だけでなく、グローバルに活躍できるタイプや行動のポイントなどを理解した上でしっかり準備をして、海外インターンシップを成功させましょう!
グローバルに活躍できる人とは?
グローバルに活躍できる人に共通する「6つのマインド」
海外インターンシップを有意義なものにするためにも、まずは「グローバルに活躍できる人」の意義について理解しましょう。 海外の企業や日本の海外事業部門などでグローバルに活躍している人を観察してみると、「その理由」が見えてきます。グローバルに活躍している人と活躍していない人を比較すると、さらにその違いが見えてくることでしょう。
グローバルに活躍できる人と活躍しづらい人 | |
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活躍できる人 | 活躍しづらい人 |
・上昇志向が強い人 ・自走できる人 ・挑戦心がある人 ・フレキシブルな人 ・自己管理能力が高い人 ・自信があるように見える人 |
・安定志向が強い人 ・指示待ちの人 ・変化に対応出来ない人 ・リスクを取らない人 ・自己管理が出来ない人 ・自信がないように見える人 |
グローバルに活躍する人の一番の特徴は、「上昇志向が強い人」。「年収を上げたい」「より良い生活環境で働きたい」など、何に対して向上心を抱いているかは人それぞれ。いずれにしても、「自分自身をより良くしたい」という思考が強く、実現するための手段として「グローバル就職」を選んでいるケースが非常に多いです。逆に安定志向の人は、「組織に埋もれやすく、キャリアアップもしづらい」という傾向があります。
また、グローバルに活躍する人は、自走する力を持っています。自分自身で考え、挑戦する。この姿勢を持つことが、グローバルに活躍する人の多くに見られる特徴です。このほか、状況に応じて「フレキシブル」に対応する力や、セルフコントロールを行って体調やモチベーションを管理する「自己管理能力」も高い傾向があります。
そしてもう一つ、「自信があるように見える人」も、グローバルに活躍する人の大きな特徴です。「ありそうに見える?」と不思議に思った方もいるかもしれませんが、海外ではこの「ありそうに見える」がとても重要です。なぜなら、それだけで相手の理解度が高まり、プレゼンや会議などの場でも発言を聞いてもらいやすくなるからです。同じ発音・同じ言語でも、自信たっぷりに話すだけで、相手がよく理解してくれた――このようなケースは、海外では日常茶飯事です。
特にアメリカでは、第一印象がとても重要です。たとえ自信がなくても、「自信がある」と演じることでコミュニケーションがスムーズになることを覚えておきましょう。
自信があるように見せるための「9つのアクション」
では、どうすれば自信があるように見えるのでしょうか。声のトーンや大きさ、話し方などを工夫するだけで、印象がガラリと変わります。詳しく見ていきましょう。
自信があるように見える人の特徴 | |
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声のトーン | 高すぎず、低すぎず |
声の大きさ | やや大きめ |
話し方 | 相手の目を見る |
表情 | 困った時に笑ってごまかさない |
話す内容 | 本題や結論から入る |
言葉のチョイス | 「Sorry.」などの謝罪の言葉は軽々しく使わない。 相槌は「Great, I agree with you.」などビジネスで使用するフレーズを選択する |
姿勢 | 背筋を伸ばし、ゆったり構える |
動作 | 強調する箇所はジェスチャーを使う 握手は強めにしっかり握る 生き生きとした様子 |
メンタル面 | 「英語が通じなかったらどうしよう?」などの不安要素は打ち消してから臨む 自己信頼感を高く持つ |
たとえば声のトーンや大きさ。トーンは高すぎず、低すぎずで、声の大きさはやや大きめ。大切なのは、自分にとってピッタリ合うトーンと大きさを探すこと。お友達や家族などに聞いてもらい、「一番堂々と感じられる声のトーンと大きさ」を見つけましょう。
日本では困った時や会話が途切れた時に笑ってごまかすことがありますが、海外では誤解を生み出す原因となり、逆効果です。背筋を伸ばしてゆったり構え、ところどころで相槌を打ちながら相手の目を見て話すことが大切です。
話の進め方は、結論や本題から切り出すこと。言葉のチョイスは、よく「Sorry.」と言う人がいますが、これだと自信がなさそうに見えてしまいます。「Great, I agree with you.」など、ポジティブなフレーズを使うことで自信があるように見えます。
このほか、ノンバーバルコミュニケーションで自信を見せることもできます。生き生きとした様子で話すだけでも、相手に良い印象を与えるでしょう。自分に自信がない人の中には、「英語が通じなかったらどうしよう?」と不安に思うかもしれません。このような不安要素を打ち消し、メンタル面を整えてから話すようにしましょう。
海外インターンシップの種類
海外インターンシップで経験できる「5つのプログラム」
ここからは、いよいよ海外インターンシップについて解説します。
日本のインターンシップと比較すると、海外インターンシップは種類が多く、参加期間が長いなどの特徴があります。そこで、「短期研修型(キャリア教育)」「欧米実践型」「アカデミック型」「国際協力型」「オンライン型」の5つにカテゴライズしました。それぞれみていきましょう。
海外インターンシップの種類(日本の大学生向け) | |||||
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短期研修型 (キャリア教育) | 欧米実践型 | アカデミック型 | 国際協力型 | オンライン型 | |
参加期間 | 2~4週間 | 5週間以上 | 6か月以上 | 2か月以上 | 2~4週間 |
研修内容 | ビジネス研修グループでの実践活動 | データ入力 営業アシスタントなど | 大学での講義参加 企業インターンシップ | NPO、NGOでのプロジェクト参加 | プロジェクトへの参加や課題解決など |
英語レベル | 初級~ | 中上級~ | TOEIC、IELTSなど、英語スコア必要 | 中上級~ | 中上級~ |
■短期研修型(キャリア教育)
ビジネス研修をメインプログラムとするインターンシップで、期間は2~4週間程度。ベトナムやタイ、カンボジアなどのアジア諸国の大学で多く実施されています。
■欧米実践型
実際に企業で働く実践型のプログラムで、社員のアシスタントとして実務に携わりながら仕事を理解していきます。期間は最低でも5週間以上で、欧米では一般的なインターンシップとなっています。日本では、留学から帰国後、欧米実践型のインターンシップに参加するケースが増えつつあります。
■アカデミック型
大学の研修と企業のインターンシップをミックスした内容で、大学やインターンシップを企画・運営する事業者などが開催しています。期間は6か月以上と比較的長く、中には9か月以上のプログラムを用意しているところもあります。
■国際協力型
将来、国際協力機関などに就職したいと思っている方にオススメのインターンシップで、主に企業や非営利団体が主催するプロジェクトやボランティアに参加します。プロジェクト単位で募集がかかるため、体験できる内容や期間などはそれぞれ異なりますが、期間は概ね2か月以上となっています。
■オンライン型
オンライン会議システムやチャットツールなどでコミュニケーションを取りながら、与えられたプロジェクトに取り組みます。コロナ禍を機に増加傾向にあり、「離れた場所にいる人達と一緒にプロジェクトを進めることができる」というメリットがあるため、日本にいながらにして海外インターンシップに参加が可能です。
海外インターンシップの見つけ方
海外インターンシップを見つけるための「4つのアプローチ」
海外では、大学や企業、事業者などがさまざまな種類のインターンシップを開催していることが理解できたら、実際に海外インターンシップを探してみましょう。とは言え、「どうやって探せばいいの?」と思っている人もいるかもしれません。さまざまなアプローチ方法があるのでご紹介します。
■企業に直接、問い合わせる
海外では、「自分自身の力でインターンシップを探し、勝ち取る」という考えが大前提です。そのため、多くの学生がメールなどで興味ある企業に直接アプローチをして、インターンシップに参加しています。
■ウエブサイト、SNSで検索
ウエブサイトやSNSで、インターンシップを実施している企業を探す方法もあります。ビジネス系のソーシャルメディアもあるので、興味ある企業や業界、仕事などをキーワードに検索してみるとよいでしょう。
■大学のキャリアセンター(もしくは国際センター)に確認
最近は、日本の大学が海外インターンシップを主催するケースが増えてきました。海外インターンシップへの参加を検討している人は、まずは自分が通っている大学のキャリアセンター(もしくは国際センター)に問い合わせてみましょう。
■ネットワーキング(卒業生、イベントなど)を活用
最後に紹介するのはネットワーキングです。特にアメリカでは、古くからインターンシップが盛んで、「無給(インターンシップ)から始めて、経営者に上り詰めた」というサクセスストーリーがあるくらいです。留学先で出会った友人や先生など、さまざまな人の「つて」をたどっていくことで、気になる企業のインターンシップに参加できるかもしれません。
プロアクティブな行動が、海外インターンシップを制す!
海外インターンシップは種類が多く、自分で探し勝ち取っていくことが大切です。
たとえば「将来、国際協力の仕事に就きたいから、海外の非営利団体が主催しているインターンシップに参加しよう」と思っても、タイミングよく募集しているとは限りません。
そんな時、皆さんはどうしますか?諦めてしまうでしょうか。
たとえ募集しているプログラムがなくても、履歴書を送って「ぜひ参加したい」という思いを伝えれば、「やる気がある」ことをアピールできます。その姿勢は、決してマイナスには取られません。むしろ、「モチベーションが高い」と前向きに捉えてもらえるでしょう。
そして、冒頭で解説したように、グローバルな環境では「自信があるように見える人」が高く評価されます。これは、海外インターンシップの選考でも同様です。自信があるように見せるための「9つのアクション」を参考にして、堂々とした姿勢で海外インターンシップに挑戦してみてください。
大川 彰一
株式会社留学ソムリエ 代表取締役
留学カウンセラーとし1,000名以上の海外留学に関わった後、米国教育NPOのアジア統括部長として2,000名以上のグローバル人材育成に尽力。現在は留学ソムリエとして、留学事業コンサルティングや産業連携プロジェクトに関わる。情報経営イノベーション専門職大学客員教授。東洋経済オンラインレギュラー執筆者。著書に『グローバル就活・転職術』(IBCパブリッシング)など。